はじめに道具ありき?
昨日までうどん県に行ってまいりました。
うどん県はかつての中邑賢龍さんが活躍した場所で,ATやAACが根付いている地域です。
なんで,ここではそれらが上手く普及しているのかを調べることも1つの課題でした。
1つの答えとしては地域的にも比較的狭く,相互の情報が行き渡りやすいということもあるのではと感じました。
東京などでは先進的にやっている先生も必ずいますが,落差が大きく,皆さんの物になっていない気がします。それは,お互いの顔を見ずにそれぞれがばらばらに実践をしているからなのではと感じます。
うどん県の場合はその中の中心となるうどん大学が核になって各学校の実践がされているのではと思いました。外部機関との連携というお話しを聞いた時にその資料の中にうどん大学がなかったのでお聞きした時に「あまりにも近い存在なので書くことを忘れた。」といわれました。良い意味でも悪い意味でも大学が地域に根ざしているのだと思います。
さて,そんな中機器の活用についてお聞きしたN先生が面白いことをおっしゃっていました。
支援機器やICTの活用で良く聞かれる言葉に「はじめに機器ありきではない,どのような指導をするかを考え,そのために機器を使うことだ」というのがあります。
至極もっともなことです。
ですが,その先生がおっしゃるのは「機器をどう使うか」というのを考えた方がいいのでは、ということ。
逆に「指導法」のような物が先にあると「その指導法がすきだ」とか「きらいだ」とかになってしまうが,機器自体にはそのような縛りがあるわけでなく使う人がどう使うかの工夫ができ,様々なアイデアを出せるのだとのこと。
そうすることで,たくさんの先生が色々な工夫をしながら授業に使ってもらえるので「こうした使い方をしなさい」という縛りを設けない方が良い実践が生まれてくるのだというのです。
ただし,その際には必ず「ゴールを提示する」事を忘れないのだとのこと。そして,そこに至るまでの道のりは各自で考えるようにするとのことです。
その先生自身にはどうすればいいかはすでに考えているのだそうですが,それはいわないそうですし,違ったやり方をしても評価するようにしているとのことです。
これって,学校マネージメントの考え方に通じますね。学校の管理職も目標だを提示し,その途中の過程は教員それぞれに任せるようにすれば学校の先生方はやる気も出るし,自分の自信にもなるように思います。
支援機器を考える上でとても参考になるお話しでした。
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これは別のエピソードなのですが,中邑さんがいらっしゃる時にはけっこう反発もあったそうです。とても刺激的なお話しをされる方ですので。ですが,東大に出られてから,いなくなってはじめて失った物の大きさを感じたとのことで,いらっしゃるうちに学んでおけば良かったという話があったそうです。
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