CTGカンファレンスに来ました 3
初日に以下のセッションがありました。
Assistive Technology Assessment
ここでは,当然のようにIEPやアセスメントに基づいてやるようにという話もあるのですが,主にはビギナーセッションだったようなので(参加者の大半は学校の先生です。)
iPadを中心としたATについての基本的な使い方の紹介といった感じでした。
そこでは,リーディング,ライティング,スペリングに分かれてのどういった考えで使うかという話でしたが,
興味深かったのはライティングのスピードが遅くなってしまうこともあるので,単語登録を沢山して,文字を打ちやすくしたり,スペリングのチェック機能で間違いを補正することも,上手に使いましょうという話でした。
なぜ,これが興味深かったかというと,セッションの終了後に通訳の方とお話ししたときに
1)スペリングがの間違いを補正するのは,書きに困難がある場合に支援するという考えと2)正しい表記を確認することによって,その後には間違えないで文字を書けるという考え
があるけどアメリカではどちらの考えで活用するのだろう。
とお聞きしたら,「アメリカ人は2の考えはしないですね。」と即答されたことです。
彼らは結果が出せればそれで良しとするので,便利なものはどんどん使うとのこと。
なので,いつまでたっても間違ったスペリングをしても気にしない。
と言われたことです。こういったところにもテクノロジーの利用についての価値観が違うのだなぁと感じました。
そして,付け足していわれたのは,
2)のような日本人的な考えをする人たちはニューヨークなどに行って一儲けするような人たちになるとのこと。
なので,一概にどちらがいいとはいえないような気がしました。
しかし,2)の考え方が前面に出てしまうと,書けない人はいつまでたっても書けないままで次に進めない。
何もできなくなってしまうので,やはり積極的にテクノロジーを活用することは大切だと思います。
そして,最後にお聞きしたのは「日本人は『頑張れ』とよく言うけど,この言葉無くしたいですね。それよりも『楽しく』といって欲しい」
ということです。まあ,楽天的すぎるのも問題はあるのだろうけど,『頑張れ』の弊害も大きい。
テクノロジーを活用する事で,壁を乗り越え,ある意味突き抜けた人を作れるのがアメリカだとすると常に壁を作っていって,自己規制をかけてしまうことで,創造的なことがなかなかできないのが日本人気質のように思います。
セッションなどで参加者が気兼ねなく質問をしていくのを見ていても,日本の小学1年生はあれだけ積極的に質問したり発言するのが,大学生になると自分から手を上げることをしないのを見てもその違いを感じるところです。
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やはり,こうやって外から日本をメタ認知できるといろいろと学ぶことが多くあります。
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